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今回は子ども食堂を始めた背景、経緯、きっかけのその③をお伝えしていきます。
その①幼少期はこちらです。
その②中学、高校時代はこちらです。
今回は浅はかだった20代の内容です。
浅はかだった20代
とんかつ屋、定食屋での学び
高校卒業後はフリーターをしていました。
飲食店が多かったです。
料理が好きだったので。
一人で生活した経験が、僕の料理の下地でしたね。
家事全般できるようになってましたし。
チャーハンが得意。
いろいろアルバイトをしましたが、2つの飲食店での経験が今の私の基礎になってます。
一つ目はとんかつ屋さんで調理のアルバイト。
みそ汁の出汁の取り方から、肉の大きな塊を切り分けること、パン粉の上手なつけ方、油の温度の見方など、様々な料理の技術を勉強させていただきました。
皆さん職人さんでしたから、普段は愉快なんですけど料理は厳しい。
アルバイトの私にも細かく、ご指導していただきました。
そしてもう一つは定食屋さん。
こちらはアルバイトをしつつ、夜間の調理師学校に通い、調理師学校卒業後にそのまま社員としてお仕事させていただきました。
アルバイト時代は素敵な店長の下、人をまとめる事とはこういうことなのか、ということを勉強させていただきました。
社員になってからは、店長も経験させていただき、マネジメントについて経験させていただくことができました。
アルバイトから店長まで、全部で4年くらいでしょうか。
チェーン店ですから店の運営はどのお店も同じはずなのに、働く人によってこれだけ店の雰囲気や売り上げが変わるもんなんだなぁ、ということを知ることができた密度の濃い時間でした。
精進料理屋での学び
その後、食への疑問が強くなっていったんです。
食べる事ってそもそも何なんだと。
鶏のから揚げを作りながら、食べる人は何か思いながら食べているのかと。
これ命なんだけどこんなに手軽に食べる事ができていいのか、何個も何個も揚げるけどどれだけの命を奪っているんだと、偏った方向へ行き始めました。
農業を始めた方がいいのではないかとか、動物を食べる事は控えた方がいいんじゃないかとか、働いていた定食屋さんを辞め、どうしたらいいのかわからなくなっていました。
迷路に迷い込んだ時でした。
ゴールに誰か導いてくれるわけではありません。
飲食店を転々としながら、本をよく読みました。
自分探しの本やら、料理の本やら。
いろいろと本から知識を得ていく中で、見つけたのが精進料理でした。
肉、魚を使わない、お坊さんの修行のための料理。
お坊さんになる勇気はないなぁ~
精進料理で商売しているお店を探し、東京の精進料理屋さんで働かせていただくことになりました。
精進料理の懐石をお出ししているところで、歴史も50年以上あるお店です。
ここでは様々な野菜を使わせていただきましたし、何よりレベルの高い調理技法を勉強させていただくことができました。
精進料理は野菜しか使いませんから、肉や魚の料理に比較すると味が淡泊です。
お魚であれば、切ってお刺身にすれば豪華な一品になりますが、野菜は切っただけでは料理としてはなかなか難しいです。
なので加工度を増して、仕上げる必要があります。
一度油通しを行った後に、煮汁で煮含めて一晩おいてから使用するとか、練って固めたごま豆腐を焼いてお出しするとか、工夫に工夫を重ねて作ります。
旬の素材の持ち味をどうやって最大限に活かすのか、50年の歴史の知恵の積み重ねを学ぶことができた貴重な時間でした。
その後、精進料理屋さんで働きつつ、休みの日には新たな取り組みを始めます。
身につけた知識や技術をその頃の私はなんとか世の中の人に広めたい、その一心で精進料理教室を開いたり、家に招いての精進料理の懐石をお出ししながら料理のうんちくを語ったり、自己満足の行動を行っていました。
若造がコミュニケーション下手て話もうまくもないのに、横柄に語っていましたね。
最初のうちは付き合いで来ていただいていた方々も来なくなり、続きませんでした。
話を聞いてくれること、作った料理を食べてもらえること、一人じゃ何もできないこと、謙虚さや感謝の心が足りていなかったんです。
浅はかではありましたが、取り組んだ経験は私の人生の貴重な糧になっています。
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