子ども食堂のレシピ作りのこだわり
神奈川県の川崎市で子ども食堂を月に1回実施している団体です。
多くの方々に支持していただいております。
本当に有難いことでございます。
今まで作ってきた数々です。
写真が少々暗めでごめんなさい。
1品1品へのこだわりや思いはもちろんあります。
夏には冷しゃぶかなぁ、暑いしさっぱり、涼しさ大事だよね。
とか、
クリスマスはビーフシチューで温まってもらおう。子どもでも赤ワイン入れてちょっと本格的にしようかな。
ですかね。
今回は子ども食堂で提供する料理全般のこだわりについて、お伝えしていきます。
子ども食堂を実施している方々、これから実施していこうと思っている方々の参考にしていただければ幸いです。
こだわりは4つあります。
・手間暇かけていること
・大人も子供も「おいしく」感じること
・季節を感じること
・衛生上問題ないこと
手間暇かけていること
料理作りに手間暇かける目的は愛情を込めるためです。
既製品はあまり使いません。
みそ汁は出汁から取り、ドレッシングは手作りで作成しています。
ボランティアさんはみんなお母さんが多いです。
熟練の腕でもって、心を込めて料理作りをしています。
家でお母さんが作る料理は、家族の健康を考えて栄養バランスを意識したり、毎回おんなじだとマンネリになっちゃうからちょっと工夫を凝らしたり、好みがあるからちゃんと食べるように細かく刻んで嫌いな食材を隠したり、いろいろ考えて大変です。
だから私たちの料理も大変さは大事かなぁと思うんです。
お母さんと同じ意識で、子供たちに料理を作りたい。
だからピーマンの肉詰めとか、ロールキャベツとか、なかなかファミレスでは登場しない、面倒くさそうな料理をあえて意識して作っています。
考える時間が、愛情に比例すると思います。
ピーマンに肉を詰める時間って家族の顔を思い浮かべてる時間ではないでしょうか?
そうじゃないかなぁと思うんです。
大人も子供も「おいしい」と感じること
来てくれる方々は高齢者から赤ちゃんまで、年齢幅が大きいです。
年配の方から、お父さんお母さん、舌の肥えた方にも満足していただきたい。
なので試作を繰り返し、当日に臨んでいます。
子供たちにとっては、子供だましの料理ではなく、大きくなって「そういえばあの時のあの料理、おいしかったなぁ」と思ってもらえるように丁寧に料理作りをしています。
子ども食堂というと、貧困の子どもを集めて食事を提供しているイメージがあるかもしれませんが、実際はそうではありません。
地域コミュニティーです。
いろんな人が集まり、世代を超えて食事を楽しむ場所です。
昔は3世代の家族が多かったのではないかと思います。
お爺ちゃん、お婆ちゃんがいて、お父さん、お母さんがいて、子どもたちがいる、お爺ちゃんから子どもたちへ、古き良きしきたりを教えたりすることができる環境があったと思います。
今は減っています。
良くないことだと思います。
大切な知的財産の継承がなされない時代です。
食を通して社会貢献できるようにしたいです。
季節を感じること
旬の野菜を食べて、季節を感じてほしいです。
私の少年期、夏に母が作る、「茄子をただ焼いただけのもの」がよく食卓に出てきたんです。
焼いて醤油かけただけ、おかずそれだけでご飯を食えと、食べれなかったなぁ。
当時は茄子が嫌いでした。
今は好きです。
その焼いただけの茄子も好き。
一番好きかもしれません。
今でもよく、焼いて食べます。
思い出の味。
夏には茄子、秋にはきのこ、冬にはのらぼう菜、季節になるとそればっかり食卓に出てましたね。
それでいいんだと思います。
その季節に、その土地の、いろいろな旬の野菜を食べる事、大人になったときに財産になっていると思います。
衛生上問題ないこと
衛生管理は徹底しなければなりません。
手洗い指導、手袋の使用等、知識はもちろんのことスタッフみんなで衛生管理を意識して調理しています。
こちらも見ていただけたらと思います。
衛生管理は知識ももちろん大事ですが、意識が大事な要素です。
「見える化」のすすめ
今実際に子ども食堂を運営されている方、これから始めようと思っている方、それぞれに料理へのこだわりや思いがあると思います。
そこでおすすめなのが、「こだわり、思いの見える化」です。
どんな料理を作って、子供たちに喜んでほしいのか、頭の中にあるだけですと時にブレたりすることもあります。
あと、来てくれる方々が増えていったときに、一人だけだと運営が難しくなる、運営側も人数を増やさなければ対応できない、そんなときに「見える化」ができていると、運営側内部での共有がしやすくなります。
ぜひ一度、心の内を活字にし、見える化していただけたらと思います。
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